よく分かる
がんゲノム医療とC-CAT

C-CATは日本のゲノム医療の質の確保・向上を目指しています。まず、使用したがん遺伝子パネル検査の種類によらない、標準化された指標に基づいた遺伝子変化に対する臨床的意義付け情報や、国内の最新の臨床試験や薬剤の情報をC-CAT調査結果として病院へ返却し、治療方針の決定を支援します。これにより、患者さん一人ひとりの診療の質の向上を目指しています。
次に、国全体のゲノム医療の安全性・有効性のモニタリング、医療経済効果を含めた統計情報としての利用と保険行政への還元を通して、日本の保険診療の品質管理・向上を目指しています。
C-CATデータベース、およびそれと連携させて長期的かつ継続的に更新されるよう構築されたがんゲノム知識データベースは、国民に質の高いゲノム医療を提供する際の情報基盤となります。

日本のがん医療の質を向上させ続けていくためには、がん患者さん一人ひとりの臨床情報とひも付けされたゲノム情報を国民の共有財産としてデータベース化して、研究機関、製薬会社などの企業、医療関係者、行政、一般国民が、それぞれの立場で利用できる仕組みをつくることが不可欠です。C-CATによるデータベースの厳格な管理と適正な利活用促進の仕組みが機能することによって、革新的な治療法・診断法の開発が可能となり、医療現場や行政での活用が進み、結果として国民へ質の高い医療を提供できるのです。

新たな治療法や診断法の研究開発のためには、診療情報とひも付けられたゲノム配列情報をデータベース化して、解析できる仕組みづくりが不可欠です。C-CATでは、国内外の研究機関や企業などの研究者がC-CAT集積データを利用することにより、新たな医学的知見を生み出したり、革新的な医薬品の開発が飛躍的に推進されたりすることを目指して、C-CAT集積データのオープンかつフェアな利活用の仕組みづくりを進めています。