遺伝子とがんの関わり
がん発症の仕組み
がんは遺伝子の変化で起こる病気です
がんは、主に遺伝子に傷が付くことで発生します。遺伝子が変化して正しく働かなくなることで、細胞はコントロールを失ってしまいます。このような正しく働かなくなった細胞により「がん」が発症します。
遺伝子は"G"、"A"、"T"、"C"という四つの文字のみで書かれた文章と説明しましたが、遺伝子の傷などが原因で文章上の一部の文字が別の文字に置き換わってしまったり、一部の文字が抜け落ちたり、元々なかった文字が付け加わってしまうことがまれに起こります。このようにして、人の体の細胞が正しく働くための設計図である遺伝子の文章が書き換えられてしまうことにより、細胞がコントロールを失ってがん化してしまうのです。
-
遺伝子が正しく動かなくなり
がん細胞に変化
加齢やたばこ、食生活などの生活習慣や環境要因によってできる遺伝子の傷が元となって、遺伝情報が書き換わってしまうことでがんが発生します
「がん」の多くは、加齢やたばこ、食生活などの生活習慣や環境要因などによって遺伝子に傷が付くことで発生します。細胞には、遺伝子の傷を修復する仕組みが備わっていますが、この修復がうまくいかないと遺伝情報が書き換わってしまうことがあります。こうした遺伝子の変化は、次の世代に受け継がれることはありません。
など
生まれもった遺伝子の違いが原因で、「がん」になりやすい体質を
持っている場合があり、「遺伝性腫瘍」と呼びます
生まれもった遺伝子の違いが原因で、「がん」になりやすい体質を持っている場合があります。このような場合、「がんになりやすい体質」は「遺伝性腫瘍」として、次の世代に受け継がれることがあります。
がん遺伝子パネル検査によって、まれに「遺伝性腫瘍」が疑われる結果が示される場合があります。その場合、ご自身やご家族が将来発病しないかといった不安や不快な気持ちになることがあるかもしれません。その場合には、遺伝カウンセリングをご利用いただけます。また、「遺伝性腫瘍」が疑われる結果が出た場合に、結果を知らせないように指定することもできます。